日曜経済講座

なぜ歪む、対韓輸出規制への目 国際社会へは正当性の論理を 中部大特任教授 細川昌彦

 なぜ韓国の問題になると日本の報道は歪(ゆが)んでしまうのか。それが海外報道にも影響し、韓国の過剰反応を招いたのは深刻だ。「事実上の禁輸」「輸出規制を発動」と当初の報道は勇ましかった。「自由貿易に逆行」「世界貿易機関(WTO)協定違反の懸念」との批判もあった。いずれも誤解によるものだ。

 国内ではいわゆる徴用工の問題での韓国の対応に対抗措置を求める声が高まっていた。そうした中、今回の措置を「事実上の対抗措置」という目で見たい人も政権内にはいるだろう。