久保田るり子の朝鮮半島ウオッチ

文在寅政権の「コロナ対策」は反日親中、自画自賛と事大主義

 新型コロナウイルス拡大で中国、イタリア、イランに次ぐ患者を抱える韓国だが、文在寅政権の危機感は国民との乖離(かいり)が目立ち、そのリーダーシップへの不満が高まってきた。危機は防疫問題であるのに、文政権の政策の基本はすべてが「反日親中」で、日本には「対抗措置を取る」とタンカを切り、中国に対しては相変わらず甘い措置で国民の望む全面入国禁止措置を取っていない。文大統領と与党はいまだに「韓国防疫模範事例論」を唱えており、国民には怒りが広がっている。

文大統領のリーダーシップに批判が集中

 韓国での感染は震源だった大邱、慶尚北道から首都圏に移り、9日ソウル市で集団感染が発生、ついに首都で第3次ウエーブが始まったとメディアを中心に緊張感に覆われている。

 しかし、文在寅大統領の発言は危機感より楽観的で都合のいい自慢話が目立つ。11日、忠清北道の韓国疾病管理本部を訪れた際は所員をケータリングの食事を振舞って慰労し、「疾病本部こそが世界で最も早く症状の出ている人を探し出し、検査を行い、適切治療で死亡率を下げ、国際社会が評価した」などと自画自賛した。この疾病管理本部はSARS(重症急性呼吸器症候群)流行を契機に盧武鉉政権で創設された。自身が側近としてかかわった施設だけに成果を誇示したかったとみられる。