久保田るり子の朝鮮半島ウオッチ

北朝鮮軍に新型コロナが蔓延? 北朝鮮がレントゲン機器を探している

9日、朝鮮人民軍の火力打撃訓練を指導する北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長(朝鮮通信=共同)
9日、朝鮮人民軍の火力打撃訓練を指導する北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長(朝鮮通信=共同)

 北朝鮮は新型コロナウイルス感染者を認めていないが、「医学的監視」と呼ぶ隔離政策を取っており、人数を散発的に発表している。隔離人数は「少なくとも1万人」(聯合ニュース)と推定され、感染の拡大が疑われている。在韓米軍司令官は今月13日、「北朝鮮軍は約1カ月、活動停止した」と証言し、感染者がいることを「確信している」と述べた。北朝鮮で最大の集団は120万人の朝鮮人民軍だが、軍で集団感染が発生すれば金正恩体制は危機に陥る。そんな昨今、「北朝鮮関係者がレントゲン機器を集めている」との有力情報が出てきた。

■すでに結核が蔓延(まんえん)している北朝鮮、今度はコロナ禍が襲っているのか

 金正恩氏は2月下旬から首都平壌を離れ、主に北朝鮮東部に滞在、元山や宣徳付近から短距離ミサイル発射の指導などの活動を行っている。東部の元山は金正恩氏の生地でもあり、「特閣」と呼ばれる別荘が多数あるため、これまでもしばしば訪れてきたが、今回はコロナ避難を決め込んでいるらしい。