元慰安婦支援のシンボルだった尹美香(ユン・ミヒャン)氏と「日本軍性奴隷制問題解決のための正義記憶連帯」(正義連)の不正会計疑惑で韓国検察が捜査に乗り出した。募金や寄付金は霧のように消えた半面、尹氏は出所不明な資産形成をしており、背任や横領の疑いが膨らんでいる。さらに尹氏と夫の周辺には北朝鮮絡みの人脈が多く、慰安婦の休養施設が親北活動の拠点だった疑いが浮上した。尹氏の夫は、いわゆる「兄妹スパイ団事件」で逮捕歴がある元活動家だが、脱北者に金銭支援して「北朝鮮に戻れ」と夫婦で説得していたとの証言も出ている。
関係者は活動家ばかり
疑惑の発端になった事例のひとつが、正義連が2012年にソウル郊外に買った元慰安婦のための休養施設「平和と癒しが出会う家」の取引だ。現代重工業からの募金7億5000万ウォン(約6500万円)で土地建物を購入したが、これが相場の3倍もの高値で、しかも高齢の元慰安婦が出向くには不便な場所だった。「癒しの家」は今春、すでに売却されているが、売値は4億2000万ウォン(約3650万円)で多額の損失を出している。