中国、露艦艇への尖閣領有権の主張相次ぐ “連携”強化で協調か

尖閣諸島。手前から南小島、北小島、魚釣島=沖縄県石垣市(鈴木健児撮影) 
尖閣諸島。手前から南小島、北小島、魚釣島=沖縄県石垣市(鈴木健児撮影) 

 尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺でロシア海軍艦艇が領海外側にある接続水域に入り、中国海警局の公船がロシア艦艇に対して領有権を主張する事案が相次いでいることが17日、政府関係者への取材で分かった。日本政府は常態化を懸念し、中露両政府の意図などを分析。中露は軍事面で連携を強めており、中国は、「他国軍艦への対応」を尖閣領有権主張の補強材料にするためロシアを巻き込み、協調した動きを取っている可能性がある。

 尖閣周辺の接続水域では17日、中国公船4隻の航行が確認された。4月14日から65日連続で、平成24年9月の尖閣国有化以降で最長の連続日数を更新した。

 政府関係者によると、尖閣周辺の接続水域でのロシア艦艇の航行と中国公船の伴走は今年、10回程度確認されている。尖閣周辺では、海上保安庁が24時間体制で警戒監視を継続。海保は中露の無線連絡を確認し、中国の主張を訂正するなど、双方を視野に入れた対応に迫られている。