日本の朝鮮半島統治時代についての学術書で、昨年、日韓でベストセラーになった『反日種族主義』の編著者、李栄薫(イ・ヨンフン)ソウル大元教授が17日までに産経新聞のインタビューに応じ、日本絡みの歴史認識をめぐる韓国国内の現状などについて語った。同書の出版以降、韓国国内で猛批判を受けてきた李氏ら著者は今年5月、続編である『反日種族主義との闘争』を出版。批判を検証、具体的に反論した同書は17日、日本でも邦訳版(文藝春秋社)が販売された。以下はインタビューの一問一答。(ソウル 名村隆寛)
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『反日種族主義』の韓国での発刊から1年2カ月が経った。韓国社会にどれほど影響があったのか
「韓国ではこれまで11万部が販売された。批判は予想通りあったが、われわれの研究への評価や共感も少なくない。『韓国人は非合理的だ』『日本との外交が感情的だ』『歴史を事実に基づかず歪曲(わいきょく)している』などの反響があった。反対派に比べ多数ではないが、大きな成果があったと感じている」
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