台風19号

堤防決壊、30時間前に予測 東大、法規制で公表できず

 台風19号による大雨で長野市の千曲川などで起きた堤防の決壊を、東京大などが約30時間前に予測していたことが12日、分かった。ただ、住民への情報提供は国の規制で認められていないため、公表されなかった。研究チームは「安全な段階での早期避難に役立てるため、規制緩和を求めたい」としており、洪水予報の在り方に一石を投じた形だ。

 チームは河川の地形と通常の水量、気象予測に基づく流入雨量や雨雲の進路など膨大なデータをコンピューターでシミュレーション(模擬計算)し、洪水リスクを予測するシステムを開発。上陸前日の10月11日午前9時に予測を開始した。