尖閣周辺で中国公船80日連続 対応遅れる政府、自民党も批判

尖閣諸島の手前から南小島、北小島、魚釣島=沖縄県石垣市(鈴木健児撮影)
尖閣諸島の手前から南小島、北小島、魚釣島=沖縄県石垣市(鈴木健児撮影)

 尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺の領海外側の接続水域で2日、中国海警局の船4隻が航行しているのを海上保安庁の巡視船が確認した。尖閣周辺海域で中国当局の船が確認されたのは80日連続で、平成24年9月の尖閣国有化以降で最長の連続日数を更新し続けている。日本政府は外交ルートを通じて抗議を続けているが実効性に乏しく、自民党内からはより強い行動を求める声も上がっている。

 中国公船は今年4月14日に中国海警局の3隻が航行し、それ以降、連日確認されている。機関砲のようなものを搭載した船も確認されているほか、5月8日には領海に侵入して日本漁船を追尾するなど行動がエスカレートしている。

 対抗策として、衛藤晟一領土問題担当相は、日本漁船が中国公船に追尾された際の映像公開に前向きだ。ただ、政府全体としては「海上警備体制の手の内を見せることになる」(外務省幹部)として公開に慎重な姿勢を崩していない。