「投了」しなかった玉木氏 崩れた「大きな固まり」戦略

両院議員総会で採決を前に出席した議員の質問に答える玉木雄一郎代表=19日午後、東京・平河町の都市センターホテル(酒巻俊介撮影)
両院議員総会で採決を前に出席した議員の質問に答える玉木雄一郎代表=19日午後、東京・平河町の都市センターホテル(酒巻俊介撮影)

 野党第一党の立憲民主党と第二党の国民民主党との合流は、国民の“分裂”を招く事態となった。政権交代の受け皿となる「大きな固まり」を目指した立民の枝野幸男代表だが、国民の玉木雄一郎代表らが不参加を決めたことで、戦略に狂いが生じている。

 「将棋で言えば、すでに詰みだ。それなのに玉木氏は投了しない」

 合流協議がヤマ場に差し掛かっていた7月31日夜、枝野氏は周辺に自信ありげにこう語っていた。立民は同月15日、双方が「対等」に解散する新設合併方式での合流を国民に提案。両党の支持母体である連合の支援も取り付けた。合流に前向きな平野博文幹事長らを国民側の交渉窓口にし、30日からは新党の綱領策定などに着手していた。