野党第一党の立憲民主党と第二党の国民民主党との合流は、国民の“分裂”を招く事態となった。政権交代の受け皿となる「大きな固まり」を目指した立民の枝野幸男代表だが、国民の玉木雄一郎代表らが不参加を決めたことで、戦略に狂いが生じている。
「将棋で言えば、すでに詰みだ。それなのに玉木氏は投了しない」
合流協議がヤマ場に差し掛かっていた7月31日夜、枝野氏は周辺に自信ありげにこう語っていた。立民は同月15日、双方が「対等」に解散する新設合併方式での合流を国民に提案。両党の支持母体である連合の支援も取り付けた。合流に前向きな平野博文幹事長らを国民側の交渉窓口にし、30日からは新党の綱領策定などに着手していた。