阿比留瑠比の極言御免

「学問の自由」もてあそぶ欺瞞

 政府機関、日本学術会議とはどんな組織で何をしているのか。国民の税金を原資に、国が年間10億円以上の予算を費やす意味はあるのか。会員はどうやって選考されているのか。民営化したり、廃止したりするわけにはいかないのか-。

 学術会議をめぐっては、さまざまな論点があり、疑問がある。その中で一番解せないのは、学術会議が推薦した新会員候補105人のうち6人の任用を、任命権者である菅義偉首相が見送ると、憲法が保障する「学問の自由」が侵されるという主張である。

 「学問の自由、法治国家としてのあり方にもかかわってくる重大な問題だ」(共産党の小池晃書記局長、5日の記者会見)