都議補選惨敗で「小池依存」露呈…都民ファーストの会に広がる危機感 

 新型コロナウイルス禍の中、今月行われた東京都知事選で圧勝、再選を果たした小池百合子知事が特別顧問を務める地域政党「都民ファーストの会」が、危機感を強めている。都知事選と同日投開票だった都議補欠選挙では小池氏の応援はほとんどなく、公認候補が惨敗。前回都議選では小池人気を背景に躍進した同党だが、小池氏の影響力なしでは既成政党に対抗できない実態が、改めて露呈した。小池氏の「国政復帰論」がくすぶる中、来夏の都議選での大幅な議席減や「離脱者」が続出することを危惧する声も出始めている。(植木裕香子)

得票は半分以下

 「小池氏との連携を有権者にアピールできなかった」「小池氏の支持層を取り込めなかった」

 都議補選・北区選挙区(欠員1)の投開票から一夜明けた今月6日、都庁で開かれた都民ファの会合で、出席者は敗因について口をそろえた。

 都民ファの公認候補、天風いぶき氏(35)の得票は、当選した自民公認候補の山田加奈子氏(49)=公明推薦=の半分以下の2万3186票にとどまった。得票順も次点だった立憲民主党公認、斉藤里恵氏(36)と、日本維新の会公認、佐藤古都氏(32)に次ぐ4番目だった。