加藤達也の虎穴に入らずんば

韓国「直視」で分かる不都合な真実

在ソウル日本大使館近くで続く反日デモ=3日(ロイター)
在ソウル日本大使館近くで続く反日デモ=3日(ロイター)

 韓国の文在寅(ムン・ジェイン)政権とその支持者やメディアが日本の対韓輸出管理の厳格化に戦争でも仕掛けられたかのように騒いでいる。中央日報の報道なので割り引く必要があるが、輸出管理上の「ホワイト国」から韓国を除外する閣議決定の際、文氏は国民に向けたメッセージで「対日全面戦」を宣言したというのだ。

 今回の“問題”は、日本が韓国管理当局に戦略物資を適切に管理してほしいと要請しただけの話だ。韓国が「了解」と応じ懸念を是正して違反企業にペナルティーを科し、情報を共有すれば済むのであって、すべては協議に応じない韓国が自ら招いた結果なのだが、なぜこんなに騒ぐのか。

 韓国ではいま、動画投稿サイトや街頭で文政権批判が続発している。左派の一部、学生、主婦らにも、国家没落の危機や、日韓関係悪化の原因が文政権など親北左派の反日歴史歪曲(わいきょく)にあるという認識が広がる。反日民族主義の問題点を扱った著作が政治本のベストセラーとなるなど、日韓関係をめぐる“現実直視”が、ある意味でブームとなっているのだ。

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