宮家邦彦のWorld Watch

「司法」揺るがす韓国法相問題

ソウル市内の自宅を出る韓国のチョ法相。検察は自宅まで捜索した=9月23日(聯合=共同)
ソウル市内の自宅を出る韓国のチョ法相。検察は自宅まで捜索した=9月23日(聯合=共同)

 先週米国より帰国したらテレビ局から日韓関係で生出演の依頼があった。「まだ韓国なんですか」と聞けば、「視聴率が上がるのよ」とのこと。韓国の新法相・●国(チョ・グク)氏の人となりから家族まで、これほど詳しく知っているのは韓国人を除けば、日本人ぐらいだろう。多くの日本人は、この問題が「文在寅(ムン・ジェイン)政権自体を揺るがす」と見るが、●氏の問題は単なる韓国内のスキャンダルではなく、同国司法の独立と民主主義の将来に関わる大問題である。筆者の見立てはこうだ。

 司法権の独立は人々の自由と権利を守る最後の砦(とりで)。検察を含む広義の司法権が他の国権や政治的圧力に屈しないことは民主主義の基盤である。その好例が米国で起きた。米国の現職大統領が、こともあろうに、最大の政敵バイデン氏親子の汚職を捜査するよう、ウクライナ大統領に電話で要請したのだ。