耳目の門

(22)日本外交 「相手が嫌がる」知恵を絞れ 石井聡

 「コロナ後」の国際秩序の再構築に日本はどう臨むか。焦眉の急は中国が「香港国家安全維持法」を通じて自由と民主主義を脅かそうとしていることに、いかなる対抗策を取るかだ。

 折から国家安全保障会議(NSC)での議論が再開され、外交安保戦略にも改めて焦点が当たろうとしている。民主主義の価値観を守りつつ、日本の生存と発展を図る。その阻害要因となるのは何者かをあぶり出し、反攻に転じる。それなしに国益は守れない。

香港はパートナー

 茂木敏充外相をはじめ外交当局は「香港は極めて重要なパートナー」という。これが台湾ならイメージをつかみやすい。親日的な台湾の人々や蔡英文政権などをひっくるめて、文字通り大切にしたいパートナーであるからだ。では香港はどうか。茂木氏の言葉を借りれば「緊密な経済関係および人的交流を有する」ことがその要素だという。それは北京政府に付き従う林鄭月娥(りんてい・げつが)行政長官以下の香港政府を含むのか。民主化を求める勢力はパートナーから除外するのか。香港の自由が奪われかねない状況から目をそらし、できれば経済的利益とそれを担う人的交流に特化する、とはいくまい。その辺りを曖昧にしたまま「深く憂慮する」と言い続けても、日本がどうしたいのか分かりにくい。

 沖縄県石垣市が、管轄する尖閣諸島の住所を「石垣市登野城(とのしろ)」から「石垣市登野城尖閣」に変えたというニュースがあった。この議案と併せ、市議会では香港国家安全維持法の採択に対し、「明確な抗議を求める意見書」も可決した。その一節にこうある。

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