沖縄考

陛下が振り向いて下さった

沖縄国体で上皇ご夫妻(当時は皇太子同妃)の案内役を務めた副知事時代の新垣雄久さん(左)=昭和62年
沖縄国体で上皇ご夫妻(当時は皇太子同妃)の案内役を務めた副知事時代の新垣雄久さん(左)=昭和62年

 新垣雄久(あらかき・たけひさ)さんは、沖縄の戦後史の生き字引である。昭和5年生まれの90歳。米軍統治下の32年に琉球政府職員となり、本土復帰後は県の総務部長、教育長、出納長などを歴任した。その間、重要施策のほぼ全てに関わり、知らないことはまずない。64年に副知事を退任し、今は県平和祈念財団の会長を務めている。

 沖縄戦で父母と弟妹の家族4人を亡くした。

 自身は本土に学童疎開しており、「なんで俺だけこんな不幸に」と世をはかなんだが、やがて「俺だけ」ではないと知った。