日本が今「全集中の呼吸」で取り組むべきこと 杉山みどり

大ヒットしているアニメ映画「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」=10月、東京都新宿区
大ヒットしているアニメ映画「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」=10月、東京都新宿区

 「俺は俺の責務を全うする!! ここにいる者は誰も死なせない!!」。一大ブームとなっている「鬼滅の刃」で、傷だらけになりながら鬼と死闘を繰り広げる最強の剣士・煉獄杏寿郎が放つ言葉だ。

 煉獄は、敵対する鬼から「鬼になろう」と誘惑されても毅然(きぜん)と退け、弱き人を助けることは強き者の責務という信念を持つ。先月公開された「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」のキーパーソンでもある。同映画は公開24日間で興行収入204億円に達し、国内興収は現時点で歴代5位。どこまで伸びるか楽しみだ。

 ヒットの理由はさまざまあるが、その1つは主人公たちの生き方だ。鬼から人間を守るため、家族のため、命がけで戦う姿に、先の大戦で亡くなられた特攻隊員の方々が重なった、といえば大げさか。今年は戦後75年という節目でありながら、その歴史が語られる機会が少なかった。それでも「鬼滅」が英霊への感謝と尊敬の念をも掘り起こしてくれた-そんな感慨に浸っていたのだが…。