没後50年 三島由紀夫と私

横尾忠則さん・美術家 愚に生き、浪漫に生きた

三島由紀夫(左)と、三島邸にて 1968(昭和43)年=写真提供:文藝春秋
三島由紀夫(左)と、三島邸にて 1968(昭和43)年=写真提供:文藝春秋

写真集「男の死」に隠された謎

 独自の美意識を持っていた作家、三島由紀夫(1925~70年)は、歌舞伎や映画、絵画など芸術全般に明るく、鋭い芸術論を数多く書き残している。特に作家の晩年にその才能を見出され、三島作品の挿絵や装丁を数々手掛けるなど親交を結んだのが美術家、横尾忠則さん(84)だ。半世紀を経て、横尾さんは三島という人、その生き方をどう捉えているのか。寄稿してもらった。

 三島由紀夫さんとの交流は晩年の4年間の短い時間だったが、この間の凝縮度は僕にとっても濃く、かつてない変動期に直面することになった。三島さんとの数々のコラボレーションによって、マイナーで無名のデザイナーだったのが、いきなりメディアの表舞台に引きずり上げられた。