直球&曲球

春風亭一之輔 人間の幸福は当人次第

歩行者天国になった東京・銀座を訪れた人たち=11月28日午後
歩行者天国になった東京・銀座を訪れた人たち=11月28日午後

 最近映画化された、『星の子』という小説を読んだ。新興宗教を信じる父、母、娘。はたから見れば、かなり怪しい宗教なのだが、3人は幸せそうだ。経済的には不安定だが、誰にも迷惑はかけていない。が、周囲は「目を覚ます」ように勧めたり、「せめて子供だけでも」と脱会を持ちかける。成長した次女は、何となく違和感を持ち始めるが、両親や宗教団体に対しての嫌悪感はなく、日々暮らしている…というような話だった。

 親子は「目覚める」こともなくエンディングを迎えて、読み手にその解釈を投げるように物語が終わった。