日本の論点

福岡 昼寝効果で仕事も街も活性化

 仕事中の居眠りをサボりとみる風潮は根強いが、福岡市は老舗寝具メーカーの西川(東京)と共同で、昼寝を“充電”として前向きにとらえて企業に推奨する運動を展開している。英語で昼寝を意味する「ナップ(nap)」とパワーアップを組み合わせた「#PowerNap(パワーナップ)」プロジェクトと称し、働く人々の睡眠不足を解消し、健康づくりを支援する全国初の試みだ。地方都市の多くが人口減に悩む中、政令市トップの人口増加率を誇る同市。市民の生活の質まで考える自治体の姿勢が成長を後押ししている。

 「ナップりま~す」。同市中央区のビルメンテナンス会社、ビルドヒューマニー。昼下がりのオフィスで、女性社員がこう宣言。砂時計を同僚に渡し、ブランケットを頭からかぶるやいなや机につっぷした。