から(韓)くに便り

黒田勝弘 旧正月に漂流する韓国

1月18日、ソウルの韓国大統領府で記者会見する文在寅大統領(共同)
1月18日、ソウルの韓国大統領府で記者会見する文在寅大統領(共同)

 韓国では正月が2回あって、欧米や日本など国際的に大勢になっている陽暦の正月と陰暦の正月で、後者は旧正月ともいう。韓国では「ソル」というが、陽暦の正月は1日だけ公休日なのに対し、旧正月の方は前後3日間の連休になっている。中国でも「春節」といって大連休になっている。

 韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は今年、「ソル」に際し近隣諸国向けに「新年のあいさつ」を伝えた。韓国の大統領として外に向けて「旧正月のあいさつ」というのは記憶にない。おそらく初めてではないか。

 この「あいさつ」は韓国語のほか中国語、ベトナム語、英語で伝えられたというから、主に中国および中国文化圏(ベトナムやシンガポールなどを含む)を意識したものだ。日本語がなかったので、韓国のメディアは「日本はずしか?」などと気にしていたが、これは韓国政府当局者もいうように、日本には旧正月の風習はないのでメッセージの対象にはならなかったのだ。