阿比留瑠比の極言御免

英作家が語るリベラルの責任

英国のノーベル文学賞作家、カズオ・イシグロ氏
英国のノーベル文学賞作家、カズオ・イシグロ氏

 1月14日の当欄で、自民党ベテラン議員と交わした米国の社会分断に関する会話を紹介した。議員はリベラル派の傲慢さが根幹にあると指摘していた。

 「トランプ氏が分断を生んだのではなく、米社会の分断がトランプ大統領を生んだ。そして、その分断をつくったのはリベラル派であり、オバマ前大統領の任期の8年間だ」

 「リベラル派は上から目線で保守派の意見を劣ったものとみなし、抑圧する」

 オバマ政権下では、リベラル派が独善的にポリティカル・コレクトネス(政治的正しさ)を振りかざし続けた。その結果、本心を隠さざるを得なくなった保守派は疎外感を味わい、偽善を排するトランプ氏の出現を歓迎したとの見解である。

 このとき議員は「リベラル派は自分の考えには疑問を持たず、反省しない」とも語っていた。筆者も同感だったが先月、東洋経済オンライン掲載の英国のノーベル文学賞作家、カズオ・イシグロ氏のインタビュー記事を読み少し安堵(あんど)した。