日本の論点

沖縄 海底に眠る「宝箱」を開けよう

 沖縄には、大きな可能性を秘めた“宝箱”がある。金、銀、銅など、近海の底に眠る鉱物資源だ。しかし開発が順調に進んでいるとはいえず、“宝箱”のふたは今も開けられていない。背景には、環境への影響や技術的な問題に加え、中国の影も見え隠れする。

 沖縄の近海、水深700~2000メートルの海底に広く分布する「海底熱水鉱床」。地下のマグマにより重金属を含んだ熱水が噴出し、沈殿してできた鉱床で、銅、鉛、亜鉛をはじめ金や銀など、さまざまな金属成分を豊富に含んでいる。