「桜前線」が今まさに四国から九州へと移動するところである。といっても本物の桜ではなく、東京オリンピックの聖火リレーに咲いた桜の話で、桜の花びらの形にデザインされたトーチに燃える聖火が近畿の一部、四国を経て、きょうから九州各地を駆け巡る。
▼声援の力
沿道では密の回避が呼びかけられ、大阪府が公道での走行を中止するなど、異例ずくめとなった今回の聖火リレーについては、多少なりとも残念に思わない人はいないだろう。テレビで見るトーチの炎までが心なしか弱々しげで、聖火も本当は、沿道にあふれ返った見物客の大歓声を浴びて、もっともっと勢いよく燃えたいのに違いない。