解読

日本は「人権外交」に踏み出せ 勢い増す中国式「強権支配」 外信部次長・加納宏幸

 本紙は2021年の世界で激化する「自由と強権」という価値観の衝突を最前線から報じてきた。緊張は高まり今や主戦場は人権問題である。日米や欧州は中国による新疆(しんきょう)ウイグル自治区や香港の弾圧、ミャンマーの国軍による抑圧に声を上げるが、中国などは聞く耳を持たず、強権支配を強める。「自由で開かれたインド太平洋」を提唱し、北朝鮮による拉致という重大な人権侵害も受けた日本こそ、権威主義国家に立ち向かう「人権外交」を主導すべきだ。

迫害の連鎖…

 菅義偉(すが・よしひで)首相とバイデン米大統領がワシントンでの首脳会談で新疆ウイグル自治区や香港の人権状況に「深刻な懸念」を表明する直前、香港では2019年の抗議デモをめぐり無許可集会を組織した罪などで民主派の大手紙、蘋果(ひんか)日報創業者、黎智英(ジミー・ライ)氏への実刑判決が下った。