美しき勁き国へ

櫻井よしこ 現行憲法の欠陥を正せ

バイデン米大統領(左手前)との会談に臨む菅首相(右手前から2人目)=4月16日、ワシントンのホワイトハウス(共同)
バイデン米大統領(左手前)との会談に臨む菅首相(右手前から2人目)=4月16日、ワシントンのホワイトハウス(共同)

 後世、現在を振り返って私たちは言うのではないか。2021(令和3)年4月の日米首脳会談が戦後日本の大変化の発端だったと。菅義偉首相はそのとき、国益を実現した大宰相だったと評価されるのか、それとも国家観を欠いた実務者だったと論評されるのか。後述する首相誓約を果たすか否かによるだろう。

 日本は内外共に戦後最大の危機の中にある。内においては新型コロナウイルスに抗すワクチン供給・接種は動き始めたとはいえ、先進7カ国で最低の状況だ。ワクチン製造という国家戦略を欠いてきた日本国の脆弱(ぜいじゃく)性は際立つ。加えて憲法に緊急事態条項がないため、政府には命令権も強制力もない。コロナ対策で国家機能を全く発揮できない。