日本の論点

奈良 「言えない貧困」を救う仏の道

お供えがされる安養寺本堂の阿弥陀如来像=奈良県田原本町
お供えがされる安養寺本堂の阿弥陀如来像=奈良県田原本町

 仏前に「お供え」した菓子や果物などを「おさがり」として「おすそわけ」をしていく。そんな彼岸や盆でなじみのある仏事に根ざして、生活に困っているひとり親世帯を援助する活動がある。奈良県田原本町(たわらもとちょう)の安養寺の住職、松島靖朗(まつしま・せいろう)さん(45)が発案して7年前に始めた「おてらおやつクラブ」。現在、宗派を超えて全国約1600カ寺が賛同して参加する。新型コロナウイルス感染症による長引く災禍の中、頼られるお寺が地域にある。

 安養寺は、寛永10(1633)年に創建された浄土宗の古刹(こさつ)。ここに松島さんが代表理事を務める認定NPO法人の同クラブの事務局がある。本堂に安置された阿弥陀如来像前には、応援者が寄せた食品などが供えられる。