編集委員 田村秀男 ゴーン流株主資本主義の正体

日曜経済講座
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 平成30年は日産自動車のカルロス・ゴーン前会長による報酬過少記載事件で暮れそうだが、事件は日本経済全体の視点でとらえる必要がある。「強欲ゴーン」は企業は株主のものであるという株主資本至上主義の産物であり、同主義こそが日本の長期停滞の元凶となっているからだ。

 「株主資本」とは、資本金や経営を通じて生まれた剰余金の合計のことで、株主の持ち分とみなされる。企業は株主のものという米英の考え方はおのずと「株主資本」を最重視するので、「主義」が語尾に付く。日本の場合、経営者、従業員、下請け・系列、地域社会が一体となる「共生」の考え方が伝統的なのだが、平成バブル崩壊を受けて反省機運が高まり、政官民が株主資本主義への転換へと舵を切った。

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