波乱の平成相場、バブル発生と崩壊繰り返す

 「底なし沼のようだった。デフレ経済からの脱却に、もがき苦しんだ日本経済の姿を表している」

 平成の株式相場が幕を閉じた26日、記者会見した日本取引所グループ(JPX)の清田瞭(あきら)最高経営責任者(CEO)は平成相場をこう振り返った。

 平成元年はバブル景気の絶頂期にあった。日経平均株価は勢いよく駆け上がり、年末に3万8915円の最高値をつけた。だが、翌年にはバブル崩壊とともに株価は転げ落ちていく。

 平成バブルの発端は昭和60年の「プラザ合意」だ。急速に円高が進んだことを受け、日本銀行は翌年から連続5回の利下げを実施。株式や不動産の市場に大量の資金が流入した。