黒潮など流れの強い海流を利用する、「海流発電」の実用化に向けた動きが加速している。IHIは新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)と、海流発電の本格的な実験に乗り出す。期間は1年以上で、これだけ長期の実験は世界初。海洋国家の日本は、四方を海に囲まれているだけに、実用化に向けた期待は大きい。
海流発電は、天候や時間帯に左右されずに、安定した電気を供給できる自然エネルギーだ。運用期間中にどれだけ発電したかを示す設備利用率も高く、太陽光が15%程度、風力発電が洋上でも30~40%なのに対し、海流発電は50~70%と大きく上回る。