日曜経済講座

CO2を資源に “環境後進国”の汚名をそそげ フジサンケイビジネスアイ編集長 高橋俊一

CO2の分離・回収試験を進めている大崎クールジェン=広島県
CO2の分離・回収試験を進めている大崎クールジェン=広島県

 石炭に対する批判が高まっている。温暖化によって地球規模で異常気象が頻発する中で、燃焼の際に、その原因とされる二酸化炭素(CO2)を大量に排出する石炭に対する逆風は強まる一方だ。環境技術で世界をリードしてきたにもかかわらず、石炭火力発電を主要電源として利用している日本を「環境後進国」と揶(や)揄(ゆ)する向きも出てきた。

 日本はなぜ石炭火力を利用するのか。その理由を明確にするために、石炭の特性を改めてみてみよう。