レナウン破綻 中国の親会社と溝、コロナが「とどめ」

 レナウンが民事再生手続きに入った。主力の百貨店販売が低迷していた上、新型コロナウイルスの感染拡大による販売急減が「とどめ」となった。今後は中国企業の傘下から離れ、管財人の下でスポンサー探しやブランドの選別を進めることになるが、コロナショックが収束したとしてもアパレル市場の縮小や百貨店販売の減少は続く見通しで、再建は簡単ではない。(井田通人)

 「民事再生手続きに入ることが決まった」

 15日夕方、東京都江東区のレナウン本社では、理由を聞かされないまま集められた管理職が、約1時間前に決定された民事再生手続きに関する説明を受けていた。彼らはその後、在宅の部下に電話などで破綻の事実を伝えた。