日曜経済講座

新型コロナと貿易体制 危機に揺るがず改革断行を

 グローバル化の脆弱(ぜいじゃく)性が新型コロナウイルス禍で露呈した。一部に富が集中するグローバル化の現実と、これに起因する社会の分断や保護主義台頭は以前からの問題だ。それが加速するのか、あるいはきしみを解消する手立てを見いだせるのか。国際社会は今、その岐路に立つ。

 日本にとって自由貿易体制の維持は死活問題だ。そのためにも世界貿易機関(WTO)の機能強化は重要だが、WTOもまた荒波を受けている。2年に1度の閣僚会議は6月開催が見送られ、来年6月に開く方向だ。アゼベド事務局長は任期途中の8月末で辞任する。新事務局長の決定を目指す11月上旬までトップ不在となる見通しだ。