経済インサイド

河川敷タワマンのリスクに備え、ハザードマップによる水災補償に割れる損保各社の判断

国土交通省のハザードマップポータルサイトの画面。洪水や土砂災害の危険度が高い地域を色分けで表示する
国土交通省のハザードマップポータルサイトの画面。洪水や土砂災害の危険度が高い地域を色分けで表示する

 ハザードマップ(被害予測地図)が示す水害リスクに応じて地域別に火災保険料を決める動きが、損害保険業界で広がりつつある。今後、河川に近いリスクの高い地域の保険料は値上げされる見込みだ。豪雨被害の多発で損保各社が支払う保険金は増えており、高リスク地域の保険料を上げることで収支を改善する狙いもある。一方、近年の豪雨被害は広範囲にわたり、地域別にリスクを細分化して保険料を決めるのは困難として、導入に慎重な損保会社もある。

ハザードマップと連動

 洪水や土砂崩れなどに備える水災補償は火災保険とのパッケージで加入するのが一般的で、一部の損保会社で進めているのが水災補償の保険料率について水害リスクに応じて上下させるという料金制度だ。近年の自然災害の多発で保険料の値上げが続いており、災害が少ない地域の顧客にとって一律の値上げに不公平感が高まっていたことも、この制度の導入を後押しした。

台風19号で浸水被害を受けた武蔵小杉のタワーマンション=令和元年10月15日、川崎市中原区
台風19号で浸水被害を受けた武蔵小杉のタワーマンション=令和元年10月15日、川崎市中原区

 大きな役割を果たすのが、洪水が起きたときに水につかる範囲や浸水の深さを予測する地図「ハザードマップ」だ。制度を導入する損保各社はハザードマップが示すリスクと連動して保険料を変え、浸水リスクが低ければ保険料を安くし、高ければ値上げする制度設計としている。

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