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菅政権の通商政策 戦略的な妥結延期も 

インドのモディ首相(右)と安倍元首相(AP)
インドのモディ首相(右)と安倍元首相(AP)

 菅義偉首相の通商政策に対する姿勢が、まだ見えない。前政権は自由貿易の推進を掲げ、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)や各国との経済連携協定(EPA)を実現させた。菅内閣も引き続き通商協定の締結を進めるとみられるが、米中対立激化と新型コロナウイルス感染症の影響で、世界経済は大きく変化している。11月には中国や東南アジア諸国が参加する東アジア地域包括的経済連携(RCEP)の合意を目指した首脳会合が予定されているが、戦略的に妥結を先延ばしする検討も必要だ。

 「RCEPはインドに対し引き続き開かれている」。8月27日にテレビ会議形式で開かれたRCEP閣僚会合の共同声明は、インドを除く15カ国が、インドの交渉復帰を促し続けることを再確認する文言が盛り込まれた。インドは、昨年の首脳会合でモディ首相が交渉離脱を示唆してから会合への不参加が続き、今回も欠席した。