経済インサイド

全日空年収3割減でも日航給与削減なしの理由

羽田空港の駐機場に並ぶ全日空機
羽田空港の駐機場に並ぶ全日空機

 航空業界最大手の全日本空輸が全社員の給与減額を組合に提示したことが、波紋を広げている。新型コロナウイルスが航空業界の経営にもたらした打撃は大きく、格安航空会社(LCC)では撤退を表明する事業者も出ているが、「全日空が全社員の給与減額に踏み込むほどとは」と衝撃を持って受け止められた。一方、日本航空関係者は「うちは給与減額はない」と言い切るなど、コスト削減の取り組みには差異がみられる。その背景には、10年前の日航の経営破綻後の両社の事業展開の差があるようだ。

幹部は年収4割減も

 「給与減額の件は社内で箝口(かんこう)令が出ているんですよ」。全日空の客室乗務員(CA)はこう語り、事態の深刻さをうかがわせた。一方で「CAはコロナで働いていないのに、これまで給料が高すぎた」と、経営側の方針に一定の理解も示した。高校受験を控える子供がいるという別の幹部社員の男性は「3割どころか4割下がりますよ」とこぼした。