田村秀男の日曜経済講座

コロナ不況、日本はリーマン危機の二の舞いか? 怖いデフレとの合併症

 今年7~9月期の国内総生産(GDP)は新型コロナウイルスショックが激しかった前期に比べると改善したが、景気回復の度合いは米欧に比べてかなり劣る。「リーマン・ショックの二の舞いか」という悪夢がちらりと脳裏をよぎる。日本は2008年9月のリーマン危機時、震源地の米欧よりも深刻な経済打撃を受けた。四半世紀近い昔から慢性デフレという基礎疾患を抱えたままの日本経済はリーマン危機ばかりでなく、新型コロナにも抵抗力が弱いのだ。

 論より証拠、リーマン危機前後と今回のコロナ危機前後の四半期ベースのGDPの前年同期に対する実質成長率を、日米と欧州(ユーロ圏)を比べてみたのが本グラフである。