戦後75年 第8部 エネルギー安全保障(1)

資源小国の呪縛 エネ政策、国家の命運 原発から水素、自給に挑む

福島県浪江町の「福島水素エネルギー研究フィールド」(NEDO提供)
福島県浪江町の「福島水素エネルギー研究フィールド」(NEDO提供)

 日本は「資源小国」という呪縛を抱える。エネルギーの安定確保は、国民の生命と財産を守る安全保障にほかならない。戦後75年にわたり、安定確保に奔走してきた。輸入に頼る石油依存からの脱却を目指した原子力の推進も、10年前の東日本大震災で見直しを余儀なくされた。そして今、首相の菅義偉(すが・よしひで)は「2050(令和32)年温室効果ガス実質ゼロ」を掲げる。再生可能エネルギー(再エネ)をどう増やし、原子力をいかに活用するか。エネルギー政策は大きな節目を迎えた。

 平成23年3月の東日本大震災で、震度6強の揺れと高さ15メートルの津波に見舞われた福島県浪江町。近接する東京電力福島第1原発の事故で町民は長期避難を余儀なくされた。今年3月に全線開通したJR常磐線の浪江駅から海側に向かうと、大量の太陽光パネルと巨大タンクがそびえていた。