戦後75年 第8部 エネルギー安全保障(4)

風力・太陽光・地熱 再生エネ普及 難題を抱え

 「まるで秋田のためのような発言だ」。首相の菅義偉(すが・よしひで)による「2050年までの温室効果ガス排出量実質ゼロ」宣言を受け、菅の出身地である秋田県知事の佐竹敬久は期待を込めた。

 秋田県では現在、大型風車311基が沿海部を中心に立ち並び、総出力は原発1基分の約半分に当る64万キロワット余。秋田、能代両港の港湾海域では今春、国内初の本格洋上風力発電が着工した。沖合1~2キロには北から南まで高さ150~250メートルの大型風車500基が連なる計画だ。

 世界各国は風力を再生可能エネルギー(再エネ)の中核を担う電源として開発を進めている。夜は発電しない太陽光に比べ、風さえ吹けば電気を作り続ける。

 しかし、日本は平地が少なく地形が複雑なため、世界に占める風力発電導入量(2017年)はわずか0・6%。中国、米国に次ぐ第3位で12・3%を占める太陽光発電と比べて大きく見劣りする。