コロナ禍の日本経済 企業転換の年 政府は後手に

 令和2年に感染が急拡大した新型コロナウイルスは多くの人々の命を奪い、日本経済に深刻な打撃を与えた。政府はコロナ対策と景気の下支えのため巨額の経済対策を実施したが、2年度の実質経済成長率は比較可能な平成7年度以降で最低となる見通し。ニューノーマル(新常態)と呼ばれる新たな社会のありように適応できず、業績を落とす企業も相次いだ。令和2年に政府、企業がとった対応策は十分といえるものだったのか。来るべき3年に向け、日本経済再生への処方箋を探る。

                  

GoToトラベル急ブレーキ 2500億円の経済効果減

 政府は8日、予算規模約30兆6千億円の追加経済対策を決めた。第1次、第2次補正予算に続く対策で、感染防止策のほか観光支援事業「Go To トラベル」の延長などが盛り込まれた。しかし、追加経済対策を発表したわずか6日後、菅義偉(すが・よしひで)首相は感染抑止を理由に年末年始のトラベル事業の一時停止を発表。内閣府は追加経済対策には実質国内総生産(GDP)を3・6%程度押し上げる効果があると試算するが、感染抑止とのはざまでちぐはぐさが目立つ。