経済インサイド

政府主導じゃないドコモの値下げ 思惑一致で急展開

若手社員とともに新料金プラン「ahamo(アハモ)」を発表するNTTドコモの井伊基之社長(右)=昨年12月3日、東京都渋谷区(松本健吾撮影)
若手社員とともに新料金プラン「ahamo(アハモ)」を発表するNTTドコモの井伊基之社長(右)=昨年12月3日、東京都渋谷区(松本健吾撮影)

 携帯電話の値下げ競争がかつてないほど激化している。中でもデータ容量20ギガバイトで2980円と、従来の半値以下の価格を打ち出したNTTドコモの新プラン「アハモ」は業界を驚かせた。業界に値下げを求めてきた政府関係者も“官製値下げ”の実績を強調するが、ドコモ関係者によると同プランの検討は昨年初頭には始まっていたものだ。実態は値下げを求める政府と、もともと値下げを検討していたドコモで思惑が一致、手を握った結果といえそうだ。

 「若い人に支持されるプランを考えてもらいたい」。昨年初頭、経営幹部の元に20代の若手社員を含む数人の社員が集められた。