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揺れる〝トヨタピラミッド〟 韓国が狙う車部品の下克上

「広州国際モーターショー」で展示されたホンダの現地合弁会社の電気自動車(EV)の「EA6」=昨年11月、中国広東省広州市(共同)
「広州国際モーターショー」で展示されたホンダの現地合弁会社の電気自動車(EV)の「EA6」=昨年11月、中国広東省広州市(共同)

 トヨタ自動車を頂点に国内で約542万人(全就業人口の8%強)の雇用を支える自動車産業のピラミッドに危機が迫っている。脱炭素に向けた電動化を追い風に、韓国や台湾の大手電機メーカーが相次いで車ビジネスの強化にかじを切り、テレビや半導体などで日本企業の優位を逆転した〝下克上〟の再現を狙っているからだ。世界的な電動化の加速は新興勢力の台頭の呼び水になりそうだ。

 韓国のLG電子は昨年末、カナダの自動車部品メーカーのマグナ・インターナショナルと提携し、電気自動車(EV)向け主要部品を製造する合弁会社を設立すると発表した。

 出資比率はLG電子が51%、マグナが49%。2021年7月に合弁を発足し、モーターなどEVの駆動系部品事業を手掛ける。

 マグナは日本のデンソーや独ボッシュなどに並ぶ世界大手の自動車部品メーカーだ。部品にとどまらず、トヨタや独ダイムラー、BMWなどの車両生産も受託。ソニーの試作EVの生産も担当するなど自動車製造全般に高い技術力と知見がある。そのマグナと組むことで、LG電子は単品ビジネスから、「eアクスル」と呼ばれる次世代駆動システムへの事業の飛躍を狙っているとみられる。