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注目の「培養肉」、食料確保の切り札 普及目指す動き活発化   

米イート・ジャストの培養鶏肉を使ったチキンナゲット(同社提供・ロイター)
米イート・ジャストの培養鶏肉を使ったチキンナゲット(同社提供・ロイター)

 動物の細胞を増殖させた「培養肉」や、植物由来の材料で作った「代替肉」など次世代の食用肉に注目が集まっている。先端技術を使って食材を人工的に生み出す「フードテック」の一種で、特に本物に近いとされる培養肉の量産技術が確立すれば、人口増加による食料不足や畜産の環境負荷低減の切り札になる。開発は海外が先行するが、日本も農林水産省が市場創出を促進するため、安全性の基準などルールづくりに乗り出している。

 昨年末、シンガポール政府が世界で初めて培養肉を承認したことが、衝撃的なニュースとして世界を駆け巡った。認められたのは米国の新興食品会社「イート・ジャスト」で、ニワトリの細胞から培養した鶏肉を販売。海外メディアによれば、培養鶏肉は現地のレストランで他のメニューと同様に提供されており、同社は「世界の食品業界にとって画期的」と胸を張った。