日曜経済講座

東電・福島事故から10年 原発の「思考停止」から脱却せよ 論説委員 井伊重之

 東日本大震災に伴う東京電力福島第1原子力発電所事故から10年が経過した。この未曽有の大事故で福島県内では各地に避難指示が出され、津波や原発事故の影響で同県では一時、16万人が避難を強いられた。今も帰還困難区域は7市町村で337平方キロメートルに及ぶ。

 原発事故で故郷に帰れなくなった住民は東電だけでなく、国にも損害賠償を請求しており、新たな訴訟も起きている。現在も震災の影響を含めた避難者は全国で4万人を超える。廃炉作業も緒に就いたばかりだ。原発事故は決して終わっていない。