経済インサイド

財務省幹部「昨年春に一時検討」 コロナ増税、日本も早晩避けられず

参院予算委員会で答弁する麻生太郎財務相=3月26日、参院第1委員会室(春名中撮影)
参院予算委員会で答弁する麻生太郎財務相=3月26日、参院第1委員会室(春名中撮影)

 新型コロナウイルス感染防止策や各種支援策の実施で膨らんだ財政支出に対応するため、海外では増税を図る動きが出始めた。英国は約半世紀ぶりに法人税の増税を決め、米国も連邦法人税の税率引き上げの検討が進む。一方、10月に衆院議員の任期切れを控え、年内に総選挙を行う必要がある日本政府は現時点での増税に否定的だが、増税は早晩避けて通れないとみる有識者は多い。

 「人気がない政策であることは分かっている」。英国が大企業向けの法人税率を2023年4月に現在の19%から25%に引き上げることを表明した際に、スナク財務相は苦渋の決断を強調した。英国で法人税率の引き上げは1974年以来。宿泊や飲食への付加価値税(日本の消費税に相当)の20%から5%への引き下げや休業者支援は継続する一方、景気回復が先行する大企業への課税強化で財源を確保する。

 同様の動きは米国でも出ている。バイデン米大統領は3月31日、8年間で総額2兆ドル(約220兆円)超のインフラ投資計画を発表。4月に発表予定の教育・社会保障分野の対策と併せた成長戦略の財源は、トランプ前政権下で引き下げられた連邦法人税率を現在の21%から28%に引き上げ、15年かけて賄うとしている。