太秦一筋60年 不屈の役者魂 5万回斬られた男 福本清三さん 「生涯現役」

Messenger

京都・太秦での生活が60年を迎えた福本清三さん

京都・太秦での生活が60年を迎えた福本清三さん

 「5万回斬られた男」の異名を持ち、日本一の斬られ役と評される俳優、福本清三さん(75)が今年、京都・太秦の東映京都撮影所に入って60年を迎えた。時代劇からハリウッド映画まで多彩な作品に出演し、体を張った斬られっぷりで存在感を示してきた。いまも出演オファーが絶えることはなく、「体が動くうちは役者をやり続けよう思てます」と語る。(荒木利宏)

 昭和18年、兵庫県香住町(現・香美町)で生まれた。映画にまったく関心のない少年時代を過ごしていたが、中学卒業後の33年、親戚の紹介で東映京都撮影所に15歳で入所。演技経験もない状態で、通行人など「その他大勢」の役どころからキャリアが始まった。