池の水ぜんぶ抜いても…国立公園でアフリカのカエル大繁殖

鳥ノ巣半島で捕獲されたアフリカツメガエル。田辺中学校・高校生物部で研究用に飼育されている=和歌山県田辺市
鳥ノ巣半島で捕獲されたアフリカツメガエル。田辺中学校・高校生物部で研究用に飼育されている=和歌山県田辺市

 吉野熊野国立公園に指定されている和歌山県田辺市の鳥ノ巣半島で、アフリカ中南部原産の「アフリカツメガエル」が大繁殖し、問題になっている。生態系を乱す恐れがあるとして防除活動が行われているが、根絶できていない。インターネット上では安価で取り引されていることから、人間が捨てて広まったとみられる。繁殖は兵庫県の淡路島でも確認されており、専門家は「放置すれば分布地を広げていく可能性が高い」と警鐘を鳴らす。(張英壽)

ため池30カ所で生息

 鳥ノ巣半島には約40カ所の農業用ため池があるが、このうち約30カ所でアフリカツメガエルが生息しているとみられる。県や市も協力しているが、防除活動の中心を担ってきたのは地元の中高一貫校、県立田辺中学校・高校生物部だ。アフリカツメガエルの正確な生息数は不明だが、顧問の宇井大晃(うい・ひろあき)講師(30)=理科=は「最も大きいため池では一時1万匹以上生息していたのでは」と推測する。

 これまでため池の水を抜くなどして捕獲・防除してきたが、底の泥に隠れる個体もあったため、昨年からは、水を抜いたため池に網目の細かいネットをかぶせる方法を採用。雨で再びため池の水かさが上がり、呼吸のために泥から水上に上がろうとする個体を閉じ込める作戦だ。