対中「冷戦の戦士」には危うい

湯浅博の世界読解
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 かつて米紙ニューヨーク・タイムズで、ウィリアム・サファイア氏の卓越したコラムを読むのが楽しみだった。サファイア氏は歴史に裏打ちされた論評を繰り出す保守派の論客であり、リベラル左派の同紙が彼の定期コラムを掲載したのは珍しい。時のクリントン大統領を批判する論考の鋭さ、正確さに由来するのかもしれない。

 彼の電話帳のように分厚い著書『サファイアの新政治辞典』は時折、学術論文にも引用されるほど信頼性が高かったからだ。この辞典の「冷戦」の項目に、興味深い記述がある。いま進行中の米中激突が、果たして「新冷戦」の到来なのか否かをめぐる議論百出の折から、サファイア辞典から冷戦の起源を振り返ってみよう。

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