久保田るり子の朝鮮半島ウオッチ

文在寅政権、今年は「反日の年」 挑発加速の理由

 韓国のいわゆる徴用工判決をめぐる日本政府の協議申し入れで、請求権協定をめぐる日韓対立は法的レベルまで踏み込んだ。レーダー照射問題では軍事・防衛分野での、慰安婦合意に基づき設立された財団の一方的解散は政治分野での急速な関係悪化をもたらし、不信はかつてないほど重層的に拡大している。いずれも文在寅(ムン・ジェイン)政権下で持ち上がり、しかもすべからく韓国側から生まれた問題だ。文政権の挑発的な対日政策の根源はどこからくるのか。文政権は今年を「反日の年」にしようとしている。

建国100周年を「新たなスタートに」

 韓国は今年4月、日本を含む世界50カ国の在外公館で「建国100年記念式典」を開く。100年前の1919年は日本統治時代で最大の反日運動「3・1独立運動」が起きた年で、暴動は日本に制圧されたが、民族主義者らは中国・上海に逃れて「大韓民国臨時政府」を立ち上げた。この「臨時政府」が現在の韓国のルーツと主張するのが文在寅大統領その人だ。

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