非核化の具体策が焦点 米朝、事前協議は難航

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ハノイ市内に掲げられたトランプ米大統領と北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長が描かれた絵の前で清掃する女性=25日(共同)
ハノイ市内に掲げられたトランプ米大統領と北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長が描かれた絵の前で清掃する女性=25日(共同)

 今回の米朝首脳会談では、北朝鮮の完全非核化に向けたロードマップ(工程表)策定につながる具体策に踏み込むかが焦点となる。非核化交渉が始まった昨年以降も、同国が未公開施設などを中心に核開発を継続しているとの指摘が相次いでおり、実態把握は不可欠だ。しかし、事前の実務者協議は難航し、合意は一部施設の廃棄手続きなどにとどまる可能性もある。

 前回の米朝首脳会談以降、北朝鮮は「一つ一つが過分な贈り物」(朝鮮中央通信)という複数の措置を発表した。昨年9月の南北首脳会談で、主要機能が集中する寧辺(ニョンビョン)の核施設を廃棄する意思を示したほか、東倉里(トンチャンリ)のミサイルエンジン実験場の永久廃棄にも言及。金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長は今年の「新年の辞」で核兵器増産の中断を明言した。