李登輝秘録

第5部 大東亜戦争と台湾(1) 戦死した兄に靖国で「再会」

東京・九段北の靖国神社の本殿に参拝する台湾元総統の李登輝(中央)=平成19(2007)年6月7日(靖国神社提供)
東京・九段北の靖国神社の本殿に参拝する台湾元総統の李登輝(中央)=平成19(2007)年6月7日(靖国神社提供)

 1941(昭和16)年12月、日本が米英に宣戦布告した。日本の統治下にあった台湾も大東亜戦争に深く組み込まれていく。台湾で生まれた元総統の李登輝(り・とうき)(96)も京都帝国大学(現・京大)在学中の43年12月、旧日本陸軍に入隊した。高射砲の学校にいた45年3月、東京大空襲の被災地で救援活動を指揮した経験をもつ。李はその年の8月、少尉の階級で終戦を迎えたが、2歳年上の実兄はフィリピンで戦死していた。第5部は、先の大戦に翻弄された台湾と李の複雑な思いを描く。(敬称略)

 「今まで兄を慰霊していただき、ありがとうございました」。夫人の曽文恵(そう・ぶんけい)を伴って東京・九段北の靖国神社で本殿に参拝した李登輝は目を潤ませながら、宮司の南部利昭(1935~2009年)にこう話し、感謝の意を伝えた。

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